(社)東洋美食薬膳協会 東洋薬膳茶アドバイザー・ (社)日本ホリスティックアロマライフ協会 アロマケアタッチセラピスト・ミネラルコンダクターのYUHARAN(ゆはらん)です
写真は、とある日アロマタッチに来てくださったお客様におだしした薬膳料理です。
薬膳料理というと大変なものを作った感じに思われるかもしれませんが、そんなたいそうなものではありません。
実のところ旬の食材を使って料理すればそれらは既に薬膳料理。
医食同源という言葉を耳にされたことがある方も多いかと思います。その意味は食事は医療の根本であるということ。
食は病気を治す薬であり、健康を増進するものでもあるという東洋医学の考え方です。だからこそ日常の食生活に留意することが大切なんですよね。
さて、とはいえそんな難しくとらえてしまっては料理の敷居が高くなってしまいます。
敷居の低い献立にしつつ薬膳料理を食べた~という満足感を味わってもらうために今回はなんちゃって薬膳インスタントを使いましたよ♪
便利便利♪とっても便利です。
それでは薬膳ランチの全貌をお伝えしていきましょう。
薬膳ランチ献立
トウモロコシハトムギごはん
薬膳情報
材料 | 五性 | 五味 | 対象症状 |
ごはん | 平性 | 甘味 | 便秘・体力増強 |
とうもろこし | 平性 | 甘味 | むくみ・高血圧予防 |
はとむぎ | 涼性 | 甘味 | むくみ・吹き出物 |
- 五性 食材・生薬は身体を温めたり冷やしたりする性質があり、5つに分類したもの
- 五味 同じく、味が持っている効能を5つに分類したもの
- 対象症状 薬膳的観点から食材の作用や性質の一例を記載
- ごはん 2合
- とうもろこし 1本(バラバラにしておく)
- 炒りはとむぎ 大匙2杯
- 調味料 玉ねぎ塩麹 大匙2
作り方
- とうもろこしを一粒一粒ばらけて研いだお米にいれる、ハトムギは炒っていない場合はいったん炒る、入りハトムギはそのまま規定量をいれて調味料を加えて炊く
※玉ねぎ塩麴はご飯を炊く寸前に入れるのがキモ。そうしないとご飯がべちゃつきます。
梅雨が終わって夏にはいりますが暑くて日々水分を取りすぎちゃいますよね、そんな時必要な水分を体に残して不要な水分を排出する。そんな効能が期待できるのがとうもろこしとハトムギなんです。
薬膳茶なんかではトウモロコシのひげ茶、そしてハトムギ茶が有名ですが、食べても同じ効能が期待できます。
ただ、しっかりした効能を期待したい場合は薬膳茶がおすすめなんですよ。
このふたつ、お米に足して炊くとまるで炊き込みご飯のようになるんです~♬
玉ねぎ塩麴がまたドンピシャにあうお味がたまりません♪
夏らしい薬膳料理の一つです。
豚肉四物湯
写真は楽ちん薬膳スープ!豚肉四物湯です。
4つの生薬を配合して作る事もできますが、既に配合されて売っているものもあるので今回はそれを使いました。なんちゃってインスタントです。
四物湯は昔から婦人病の薬として使われてきた生薬なんですよ。 ここに豚肉、キャベツ、玉ねぎ、にんじんを足すだけでごはんメニューが出来上がり♬簡単でしょ!
この一袋の大きさは丁度名刺を三枚縦に置いたくらいの大きさなんですよ。初めて見た時はこんな小さな袋に入っているのに3リットルの水で煮だす??って不思議に思いましたね。だってこの大きさでそんな量のスープが作れるなんて思えなかったのですから(笑笑)
四物湯・4つの生薬 薬膳情報
四物湯は補血、溶血、喀血と血液を補い、整え、流れをよくする女性のための薬膳スープです。身体の水分をとどめてくれる豚肉と野菜をいれることでスープだけでも十分な栄養が摂ることができるのです。
それぞれの生薬の詳しい説明を知りたい方はこちらのサイトがわかりやすいと思ったのでご紹介しますね。
by漢方生薬研究所
四物湯薬膳情報
生薬 |
五性 | 五味 |
対象症状 |
当帰 | 温性 | 甘味 | めまい・月経障害等 |
芍薬 | 寒性 | 苦味 | 下痢・冷え性・婦人病等 |
川芎 | 温性 | 辛味 | 胸痛・月経障害・狭心症等 |
熟地黄 | 微温性 | 甘味 | 動悸・生理痛等 |
- 五性 食材・生薬は身体を温めたり冷やしたりする性質があり、5つに分類したもの
- 五味 同じく、味が持っている効能を5つに分類したもの
- 対象症状 薬膳的観点から食材の作用や性質の一例を記載
では次にこの4つの生薬が配合され煮だしたスープのレシピを紹介しましょう。
豚肉四物湯レシピ 【10人分】
食材 | 五性 | 五味 | 対象症状 |
豚肉 | 平性 | 甘味・鹹味 | 乾燥肌・空咳 |
キャベツ | 平性 | 甘味 | 胃腸虚弱・胃もたれ |
人参 | 平性 | 甘味 | 眼精疲労・免疫アップ |
玉ねぎ | 温性 | 甘味・辛味 | 消化促進・食欲不振 |
材料(10人分)
- 豚肉 1kg(本来は羊肉)ロースでも豚バラでもなんでもOK
- キャベツ 1/2個 千切り
- 人参 小2本 千切り
- 玉ねぎ 2個 千切り
- 調味料 醤油麹 大匙4~5 酒200cc 薄いと感じた場合は醤油麹を足す。
作り方
- 先に作っておいた四物湯に酒を加え、各材料を入れてことこと30分ほど煮詰める。
- 煮詰め終わったころに醤油麹を入れて味付け
スープに材料をぶっこんで煮込む。それだけなのです💛簡単でしょ。
煮だしたスープの量が相当あるので、まとめて作って冷凍しておくか?食べる人数分を作って、余るスープは冷凍しておくか?どちらかの方法で冷凍保存をお勧めします。10人前は、なかなか一度では食べきれません(笑笑)
味付けは醤油麹のみ。
ただし、使用する豚肉は前日から塩麴で醸しておきます。そうすることで肉そのものが柔らかくなります。 生薬をつかっているだけにセロリ臭い少し漢方のような香りと味がしますが、四物湯と醤油麹そしてお肉に染みた塩麴がうまく合わさってスープ全体がコクのあるお味に♬
味付けに関してはベロメーターで調整という感じです。因みに私は清酒ではなく紹興酒をいれています。
煮込んだスープは香りがかなりきついセロリの香りがしますが、醤油麹とバッチシ合うのでいくらでも食べれちゃう不思議なお味のするスープです。食べていて元気になりそうな感じがします。
桃膠とうきょうとサーモンのマリネ風サラダ
桃膠は桃の木の樹液で食べるコラーゲンと言われています。これに魚ではまれな温性であるサーモンに玉ねぎとベビーリーフを加えサラダを作りました。
今回は使っていませんが、春のメニューとして花粉症におすすめの金銀花を加えて薬膳ならではのサラダをつくることもあるんですヨ。
桃膠とサーモンのマリネ風サラダ レシピ 【4人前】
薬膳情報
材料 | 五性 | 五味 | 対象症状 |
桃膠 | 平性 | 甘味 苦味 | 美容・老化防止 |
サーモン | 温性 | 甘味 | 老化防止・冷え性 |
ベビーリーフ | – | – | – |
玉ねぎ | 温性 | 甘味・辛味 | 消化促進・食欲不振 |
- 五性 食材・生薬は身体を温めたり冷やしたりする性質があり、5つに分類したもの
- 五味 同じく、味が持っている効能を5つに分類したもの
- 対象症状 薬膳的観点から食材の作用や性質の一例を記載
準備
- 桃膠 大匙1杯 前日から水に漬けてふやかしておく
- サーモン 前日から塩麴で醸しておく100g
- ベビーリーフ 1袋
- 玉ねぎ 薄切り1/2個
- 調味料 玉ねぎ塩麴とレモン汁 各大匙1/2杯
作り方
- 材料をボールにまとめる。
- 食べる直前に調味料であえる。
カチカチの桃膠 も一晩水に漬けるとゼリーのようなやわらかな食感に変わります。味はとくにしないのですがサーモンとの相性が抜群!これがあるだけで夏らしいサラダになっちゃいます。
桃膠 は桃の木の樹液が固まったものです。
桃膠 は古来より不老不死の薬とも謳われ、いわゆる仙薬のひとつでもあるんですよ。すごいでしょ
効能としての桃膠 は老化防止、滋養強壮、美容効果が高いと言われています。食べるだけでこれだけの効果が期待できるなんて食べない手はないですねー。
味の主張がない 桃膠 はデザートにスープにサラダに多方面に使える食材です。この一品が入るだけで薬膳メニューらしくなるので重宝しています💛
その他トマトとほうれん草の和え物
夏の野菜のトマト。生で食べることで体内にたまった熱を冷ましてくれます。
野菜は五性でいうと涼性、寒性の物が多く、特に夏身体がほてっている状態で食べると身体を冷やしてくれるのですが、そこに温性の玉ねぎ塩麴をドレッシングに使うことでバランスをとっています。
緑黄色野菜であるほうれん草はオリーブオイルを使ったドレッシングをかけることでβカロテンの吸収率がアップ♪良いオリーブオイルを使うようにしたいですね。
トマトサラダとほうれん草のおひたし レシピ 【4人前】
薬膳情報
材料 | 五性 | 五味 | 対象症状 |
ほうれん草 | 涼性 | 甘味 | 貧血・美肌 |
トマト | 微寒性 | 甘味・酸味 | 老化防止・美肌 |
- 五性 食材・生薬は身体を温めたり冷やしたりする性質があり、5つに分類したもの
- 五味 同じく、味が持っている効能を5つに分類したもの
- 対象症状 薬膳的観点から食材の作用や性質の一例を記載
- トマト 2個 1/8個に切ってAの調味料をかける
- ほうれん草おひたし ほうれん草一把 1分茹でてAの調味料と白ゴマであえる
- 調味料 玉ねぎ塩麴とオリーブオイル 各小匙1杯 レモン小匙1杯
作り方
- トマトは適度に切って調味料で味をととのえる
- ほうれん草は1分ほど茹でた後、レモンを加え、他の調味料を加える
まとめ
医食同源!夏の簡単薬膳ランチをご紹介♬はいかがでしたでしょうか?
今回はランチとしてご紹介しましたけどもちろん夕飯にも使える献立です。
この中の一押し薬膳メニューは女性の味方(笑)四物湯ですが、日ごろ見慣れないので作るには敷居が高いと思われるかもしれませんね。
でも、先にご紹介した林商店さんでは四物湯のセットが売られているので本当に簡単に薬膳を楽しむことができます。是非トライなさってください。
次にお薦めしたいのはトウモロコシとハトムギのごはん。この二つは、身体の必要な水分を保水し余分な水分を排出してくれます。
夏は水分を取りすぎる傾向にありますからむくみを起こしやすいですね。日々の食事に取り入れられるといいですよ。
トウモロコシはそのまま茹でて食べてもOKです。余分な水分を排出するためにも夏の間しっかり楽しみましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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